当院の特色【2】摂食嚥下サポート

■ 摂食嚥下(えんげ)サポートとは

摂食嚥下障害とは「食べること」「飲み込む」ことがうまくできなくなることです。
疾患や加齢によって摂食嚥下障害が症状として見られるようになると、誤嚥による肺炎や窒息だけでなく、低栄養や脱水など全身状態に悪影響を及ぼす原因となります。
当院は長期の治療を必要とした患者様や高齢の患者様が多く入院され、なかには「食べること」「飲み込むこと」が困難な患者様もいらっしゃいます。そのような患者様に対して適切な判断とケアを行うため、摂食嚥下(えんげ)サポートを行っています。
「口から食べる」ことを大切にし、患者様の楽しみや生きがいにつながるよう、多職種で連携した対応に取り組んでいます。 きめ細やかな、やさしく寄り添う医療を日々実践しています。

■ サポートの対象となる方

・食事の時にむせる
・食事の量が食べられなくなってきた
・痰が増えたり、ゴロゴロと痰の絡んだ声になっている
・食事にかかる時間が長くなった
・噛んだり、飲み込んだりすることが難しくなってきた
・薬が飲み込みにくくなった
 上記の症状がある方は、食事の形態や食べ方を工夫したり、嚥下訓練をすることで改善がみられるかもしれません。状態を確認した後、どのようなサポートが必要かを検討していきます。

■ サポートスタッフ

医師、歯科医師、言語聴覚士、摂食・嚥下障害看護認定看護師、管理栄養士が主体となってサポートします。

≪サポートスタッフの活動≫
 ●嚥下ラウンド 1回/週(昼食時の摂取状況を確認)
 ●摂食嚥下ミーティング
 ●口腔・嚥下機能向上委員会(委員会内勉強会)

■ サポート内容

≪各職員の役割≫
●医師・・・全身管理、嚥下造影検査・嚥下内視鏡検査等の必要な検査の実施、嚥下訓練の指示を行います。

●歯科医師・・・歯科治療を行い、口腔内環境を整えます。

●言語聴覚士・・・医師の指示のもと障害の程度を評価し、機能に合わせた訓練(食べる前の口腔機能改善訓練、食べる訓練など)を行います。

●摂食・嚥下障害看護認定看護師・・・口腔ケア方法や食事内容、食事摂取方法などを評価・判断し、障害の予防・改善のためのサポートを行います。

●管理栄養士・・・栄養管理、食事の形態について患者様にあわせて工夫します。

その他、理学療法士、作業療法士、看護師、看護補助者などとも連携し、入院生活の中でも機能を向上できるようにチームでサポートしています。